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大学を受験する年頃の人口

この十年くらいの移り変わりを見てみると、たしかに、大学を受験する年頃の人口は少なくなっています。いわゆる「少子化」の影響です。しかし、そのぶん大学には入りやすくなったか、というと、こたえは「イエス」でもあり、「ノー」でもあります。なぜ、「イエス」かというと、大学進学率が上がったとはいえ、やはり「少子化」の影響は否定できず、大学全体の募集人数と受験者数をくらべれば、平均的にその倍率は下がっています。私立大学志願者数と入学者数の推移を見ると、その傾向をはっきりと読みとることができます。一九九二年を頂点として、志願者数が年々減少しているにもかかわらず、入学者数は少しづつですが、増えています。自然と倍率は下がります。また、大学によっては、定員に満たないところすら出てきています。おまけに、文部省の試算によれば、なんと二〇〇九年には、大学の定員が志願者数を超える状態になるということです。しかし、それにともなって、人気も分散するか、というと、そうではないのです。大学全体としては。入りやすくなったものの、有名大学には、依然として人気が集中し、高倍率を保っています。また、受験年齢の人口が減ったぶん、大学進学率は高くなっています。一九九二年から一九九七年の五年間で10パーセント近くも上昇しているのです(四四パーセントから五二・八パーセントへ)。いまや半数以上の人が大学に進学する時代となったのです。

私立高校で難問が出題されている

七、八年前だったと思うが、文部省は「90%以上の私立高校で難問が出題されている」というデータを発表した。この記事を朝刊で読んだ私は、眠気が一挙に吹き飛んでしまった。二十年間、英・数・国の高校入試問題に目を通してきたが、今までの認識と全く違っていたからである。なぜ二十年間も問題を分析していたかといえば、一つは、生徒に毎年新しい傾向のものを与えるため入試問題を調べていたこと、もう一つは、十五年程前から受験参考書を執筆するようになったためである。このような経験から、高校入試問題は教科書中心の勉強をしていれば90%は解ける、と主張してきた。あとの10%は教科書以外から出題されたり、文部省の学習指導要領内(教科書内)で難しいものが出題されたりしている。ということは、私立の中でもごく少数の高校を目指す場合は、教科書以外の特別な勉強を進学塾などで習う必要は確かにあるのだが、それにしても、この記事は、私の年来の主張からはかけはなれている。

入試に成功するには

「レベルを下げれば……」と考える受験生は、「合格するならばどこでも」との思いがあるようですが、これは禁物。入試に成功するには「何か何でもあの学校に!」という強い意欲が不可欠で、その意欲を試験日まで持ち続けられた受験生か最後に勝利するのです。とは言っても、入試が目前に迫ってくると、あきらめに似た気持ちになることもあるでしょう。そんな時は、志望校の下見に行くとよいと思います。下見は受験当日の準備になるし、キャンパスの雰囲気を肌で感じることで「この学校で勉強したい」という気持ちが強まるはず。あきらめに傾いていた気持ちも一掃されて、これまで以上に受験勉強に熱が入ること請け合いです。「東大に行きたい」「早稲田に行きたい」と頭で考えているだけでなく、志望校のキャンパスに立ち、学校を行き来する学生たちの姿を見れば、夢を現実の形に置き換えられ、受験意欲はいや応なく高まってきます。受験生によく話していることに「大砲の理論」というのがあります。大砲をAに定めて発射するとBに当たり、Bに定めるとCに当たるのです。地球には重力があり、常に目標より高い所に筒を向けないと、目標に当たらないのです。入試も同じ。どんなに不安感にかられようとも、志望校レベルを下げるのだけはいけません。